[ゲーム感想]クラブ・スーサイドをプレイして思った良い点と惜しい点をレビュー

クラブ・スーサイド1 クラブ・スーサイド
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※この記事ではbooth&Dlsiteで販売中の「クラブ・スーサイド」の感想をネタバレ抜きで語っていきます。

また、こちらの感想は完全版が配信される以前に書いたものです。

完全版とは内容が一部異なる部分があるので、感想を読む際はご注意ください。

 

記事を読む前に、以下の注意文を読んで頂けますと幸いです。

  • 公式の利用規約に則り、この記事内では広告は外しています。
  • センシティブな内容が含まれるので、一部表現を伏字にして書きます。
  • 自〇など死生観に関連する言葉に不安・抵抗がある方、またそういった趣旨のゲームが不快に思う方はブラウザバックをお願いします。

 

今回は前々から気になっていた乙女ゲーム、「クラブ・スーサイド」をプレイした感想を語りたいと思います。

パソコンでプレイ出来る乙女ゲーはないかと探していたら、この作品が目に留まったのでプレイしてみました。

乙女ゲーらしからぬ内容と、絵が綺麗だなぁ…と思って100%好奇心でプレイしたのですが…

 

死ネタや流血表現に抵抗がない方限定で、是非プレイして欲しい泣きゲーです。

 

  • 魅力的なキャラ、そして切なく痛々しくも心に残るシナリオ
  • センシティブな内容ながら、押しつけがましさや雑音がない
  • ゲームの内容に全振りという印象で、システム面がちょっと残念

…という印象で、個人的には良作だと思います。

 

本来なら、攻略キャラが自〇なんて恋愛ゲームではバッドエンド扱いでしょう。

ですが、このゲームはあくまで自〇は結果であり、その過程やキャラの複雑な心情が丁寧に描写される事で、

「攻略キャラにとっての幸せとは?」を考えさせられ、同時に心が締め付けられるゲームです。

 

以下の記事では、各エンディングの感想を書いています。

思いっきりネタバレしているので、未プレイの方、これからプレイする予定の方は閲覧注意です!

[ネタバレ注意]クラブ・スーサイド 全キャラをプレイした感想を思うままに語ってみた
※こちらの感想は完全版が配信される以前に書いたものです。 完全版とは内容が一部異なる部分があるので、感想を読む際はご注意ください。 記事を読む前に、以下の注意文を読んで頂けますと幸いです。 公式の利用規約に則り、この記事内では広告は外してい...
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クラブ・スーサイドについて

スペックについて

スペックはこんな感じです。

  • 頒布開始:2020年10月30日(PC版)
  • スマホ版現在準備中
  • ジャンル:アンチロマンス乙女ゲーム
  • 要素:登場人物全員陰キャ
  • プラットフォーム:windows/mac
  • 予定価格:1,000円(ダウンロード限定)
  • レーティング:非成人向け
  • 攻略人数:5人(恋愛関係になるとは限りません)
  • エンディング数:20
  • 一部ボイス有/性的描写・暴力表現有

こちらのゲームはbooth、そしてdlsiteを経由して購入出来ます。

公式サイトはこちらから。

boothでクラブ・スーサイドを購入する

dlsiteでクラブ・スーサイドを購入する

 

特典として、主題歌&挿入歌&各キャラの壁紙が欲しい方はboothで、追加音源やおやすみボイスが聞きたい方はDLsiteがおすすめです。

また、ゲーム内のBGMを購入したい方はこちらのページからどうぞ。

さらに、ゲーム本編では描かれなかった、各キャラとの7日間の中の1コマを描いた追加音源をdlsiteで購入したい方はこちらのリンクからどうぞ。

 

えぐい表現はありますが成人向け描写はないので、未成年の方もプレイ出来ます。

括りとして同人ゲームなんですが、どうやらゲーム会社が企画?として作ったみたいなので、イラストや音楽のクオリティがとても高いです。

また、現在発売されているのはwindowsa版とmac版ですが、

後に[完全版]が発売されるので、スマホの方がプレイしやすい方は販売が開始するまで待ちましょう。

 

また、「PCの方がプレイしやすいんだけど…」という場合は、

PC追加アップデート版も用意されているみたいなので、まとめてプレイしたい方は実装の発表を待ちましょう。

 

性的描写と暴力表現有に関しては、性的な表現は単語として出て来る程度、暴力表現も血が出る程度で過度なグロ描写はないです。

ですが…流血表現とテキストが生々しく、流血表現にあまり抵抗感を持っていない私でも「うえぇ…っ」となってしまうシーンがあったので、

そういった表現が全面的にダメな方にはお勧めできないゲームです。

 

また、精神的に落ち込んでいる時にプレイするのは非推奨です。

心の健康を第一に考えてプレイしましょう。(*’ω’*)b

あらすじ

公式から出ているあらすじはこんな感じです。※一部伏字にしています。

 

『卒業式も間近、春の風吹き始める七日間。  少年達は自らの死を望む。』

人間関係の摩擦から逃げるように 気づけば不登校となっていたあなた。

久々に学校に来てみれば、ふと目についたのは 異質な部員募集ポスター。

その名も【クラブ・スーサイド(自〇同好会)】。

特に強い原因はないが、なんとなしに 「死にたい」と思っていたあなたは 興味半分本気半分でクラブを覗きに行ってしまう。

しかし、クラブに集まった五人の少年達の “今から七日間で完全にこの世への未練を絶ち、自ら命を断つ” という本気さに気圧され、 自〇することに恐怖を感じ、早くも 「生きたい」と思ってしまう。

が、今更本気で死を目指す少年達の前で 「やっぱり死にたく無いです」 などと言える立場も勇気もあるわけがなく…… 胸に秘密を抱えながら、死にゆく少年達の想いと陰を追う 奇妙で悍ましい七日間が始まったのだった。

クラブ・スーサイド/物語

 

クラブ・スーサイド3

最初は自〇を考えたが、怖くなって思い留まった女主人公(以下デフォネームの林檎ちゃんと呼びます)が、

本気で自〇を考えている男子生徒5人の自〇を見届ける為に、女主人公が1週間彼等の内1人と行動を共にする物語です。

 

オープニング後、最初にこの中から1人を選んで、そのキャラのルートに入っていきます。

その後、林檎ちゃんとキャラが自〇するまでの7日間をどう過ごすか、何をするかが描かれていきます。

 

パートボイス形式ではありますが、サウンドノベルゲーといった印象です。

先に書いておきますが、今作はキャラに寄って恋愛的な意味で結ばれない場合もあるのでご注意下さい、

また、今作は好感度…みたいなシステムは無く、選択肢に寄ってキャラが自〇願望の高さが変わり、また選択肢に寄って結末も4つ用意されています。

 

人に寄っては「自〇なんてとんでもない!」という方も居れば、

「でも、どうしても辛かったらしょうがないかも…」という方も居て、決して白黒と明白に結論が出る話題ではありません。

そんな敏感なテーマですが…

 

今作では、自〇に対する価値観はどちらも否定も肯定もされません。

 

 

攻略キャラを生かすも〇すも、それはプレイヤーの考えに基づいた選択肢に寄って決められます。

この選択肢が出るタイミングが本当にズルくて…「これどうしよう(;´Д`)」と画面の前で悩んでしまいました。

 

「本人が望んでいるなら…」と思う反面、7日間の中で攻略キャラの魅力の存分に見る事になる構成上、

どうしても最終的にこの2択が、究極の選択肢になって悩んでしまいます。

キャラの意志を尊重するか、貴方自身の価値観や想いに従って選ぶかは貴方次第です。

ゲームシステムについて

例えるなら、「かまいたちの夜」や「学校であった怖い話」みたいなノベルゲームです。

シナリオが進む ⇒ 選択肢が出る ⇒ 選択肢によってエンディングが4つに分類される…というシンプルなゲームです。

 

しっかりテキストを読み込む、また世界観に浸っていると自然と1キャラ3時間くらいかかりますが、

4つのエンディングを回収する作業自体は、スキップ機能を使えば1時間くらいで終わると思います。

キャラクターについて

今作では、女主人公である林檎ちゃんは引きこもり経験者、登場キャラ5人も表裏はあれど根は陰キャで何かしらのオタク…という珍しいタイプのキャラメイクをしています。

乙女ゲーでは珍しいタイプのキャラが集うゲームですが、私はどのキャラも魅力的に感じて大好きです。

 

自〇という重いテーマではありますが、7日間の中で全員の素敵な一面を見ていると「このキャラとこうしてずっと過ごしたいなぁ…」と思ったり

でも現代に生きていると誰かは感じているでしょう、生きづらさや葛藤に共感出来るからこそ、自〇も一概に悪いと思えない絶妙なバランスのキャラばかりです。

 

全員漫画的なキャラクター…という印象は薄く、本当にリアルでも一人は居そうな学生という印象が強いです。

公式が回答している刺激度について

有難い事に、公式がTwitterでシナリオの刺激度を事前に提示してくれています。

詳しく書くとネタバレになってしまうのですが、「間違いではないけれど、信用しない方が良い」というのが私個人の感想です。

「少」と書かれてもえぐい描写があるので、耐性がない人にとってはキツいシーンもあります。

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良いと思った点

魅力的なキャラ、そして切なく痛々しくも心に残るシナリオ

テーマが自〇という事もあり、パッと見だと「さよならを教えて」や「School Days 」みたいな、

陰鬱な雰囲気や、バッドエンドがメインのゲームと思って抵抗を覚える方も居ると思います。

ですが、今作はそんな事はありません。

 

攻略キャラの望みを叶える、または手伝う…という体で、乙女ゲーらしいデートや共同作業するイベントがあり、

前半は基本的に静かで穏やかな雰囲気になっており、平和な日常の中でシナリオが進んでいきます。

 

林檎ちゃんは引きこもりキャラで若干後ろ向きな思考ではありますが、常識的な思考なのでプレイヤーの印象と剥離する事はなく、読んでいて不快感はありません。

また、林檎ちゃんはテキスト内の心理描写では何かと悪態やツッコみを入れるので、結構笑える場面もありました。

 

ですが、7日間が近づくにつれて…キャラと共に行動する中で、そのキャラの内面に近づいていきます。

前提としてキャラは自〇を考えているものの、前半でキャラの魅力に触れたり、内面を考察する中でプレイヤーに生かすか〇すか迷いが芽生えます。

貴重な7日間を共に過ごしたキャラの生死をプレイヤーが下す…という重い内容ながら、決して自〇を選んだからと言って、バッドエンドという訳ではありません。

 

悲しい結末の筈なのに…1つの終わりを見届けたような心地になる事もあれば、キャラの自〇を止めたはずなのに何故かすっきりしない…なんて事もあります。

それを悲劇と見るか、救いと捉えるかはプレイヤー次第です。

自〇エンドを選んだ後は喪失感や虚無感が大きくて、「本当にこれで良かったのか」と頭の中でグルグルと考えてしまいます。

 

どの結末を選んでも明確な「正解」がないからこそ、生きると決めたキャラは何を思ったのか、

もしくは、最期の言葉はどんな感情だったのと考えると…自然と涙が止まりませんでした。

 

センシティブな内容ながら、押しつけがましさや雑音がない

あくまで個人の感想ですが、シナリオは徹底して自〇に関して、安易に白黒付けないスタンスだと感じました。

 

メンバー全員、自〇するという事に関して悲壮感なく、本当に前向きに向き合っています。

また、決して死にたいという感情も、生きていたいという感情も否定も肯定もしません。

「自分がそう思うなら、それで良いじゃん」みたいなスタンスのキャラが殆どです。

 

だからこそ、誰の所為にも出来ません。自分の中の価値観と向き合う…そんなゲームです。

 

また、「自分には刺さらない針が、刺さる人もいる。」など、人の心の傷に対する描写が繊細かつ丁寧で、こういう考え方…好きだなと思う言葉が多いです。

キャラ全員が様々な死生観を持ち、時には生きる意味を探し、今の自分に迷う…そんな作品です。

愛情の形は人それぞれと思わせる展開

前述しましたが、今作は乙女ゲーという括りではありますが、キャラと結ばれない場合もあります。

例えキャラから「好き」と言われても、それが家族愛の延長かもしれませんし、友情の延長かもしれません。

人に寄っては「キャラが攻略出来ないんじゃ、ちょっと…」と思う方もいるかもしれませんが、私としてはこれはこれで有りだと思いました。

 

恋愛的な愛情だけが、男女の間で成立可能な関係じゃないと私は思います。

傍から見れば「あれって付き合ってるの?」みたいな微妙な関係でも、本人たちが幸せならそれで良いんじゃない?と私は思います。

このように、キャラに寄って男女であっても安易に恋愛的な意味の関係性に括らない点も、

自〇という行動に対して白黒付けないスタンスの延長のような気がして私は好きです。

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惜しいと思った点

既読スキップがない&クリア後にギャラリーでスチルが見れない

システム面に関しましては、1000円前後の作品なので仕方ない部分はあると思います。

 

ですが、1クリックで1行分のテキストが表示されるのがちょっと面倒でした。

また、スキップ機能は既読スキップではなく未読スキップ形式です。

2週目は割と便利ではありますが、分岐しているシナリオもスキップされてしまうのがちょっと残念でした。

 

そして、今作はスチルが綺麗なので、生前の思い出に浸る様にスチルを後から見たかったんですが…

クリア後もスチルだけ見るシステムが無いのがちょっと残念でした。

途中までのシナリオがほぼ同じなので、分岐したのか分かりづらい

今作ではエンディングが各キャラ4つあります。

最初は自分の感性に従ってプレイして生存エンドと自〇エンドの2つを見て、

2週目は、全選択肢を1週目とは逆の選択肢を選ぶと、別のエンディングが見られる…と思ってました。

 

ですが…例えば最初にエンド1とエンド2が見れたとして、逆の選択肢を選んで見てないエンド3とエンド4を見ようと思ったんですが…

片方エンドだけ見れませんでした_(:3」∠)_

四苦八苦しながら運良く全部のエンドが見れたんですが…どの選択肢が分岐のポイントなのかが分かりづらいのでちょっと大変でした。

 

エンディングも、他のエンドと途中まで同じだったのに急に展開が変わって別エンドでした…なんて事もあり、

それはカタルシスを感じるので、良い表現方法でもあったんですが…

出来れば最終日に入った際の背景やテキストで、違うエンディングだとプレイヤーが分かりやすい風にしてくれたらもっと良かったと思います。

修正パッチの入れ方が本当に分からなかった…

舞渕さんと喰ヶ島さんのシナリオが、修正パッチを入れないと途中で止まってしまいました。

そこで公式が無料で配布している修正パッチを入れてみようと思ったんですが…

修正パッチ 説明

これしか書いていない上に、「date」フォルダが見つからなくてすごく困りました_(:3」∠)_

まぁ、四苦八苦した結果、何とかパッチを当てられたので、別の記事で解説したいと思います。

修正パッチの入れ方が分からなくて困っている方は、以下の記事を参考に修正パッチを当ててみて下さい。

クラブ・スーサイドにおける修正パッチの当て方を解説
※「クラブ・スーサイド」公式様の利用規約に則り、この記事では広告を外しています。 レビュー記事に纏めようかと思いましたが、修正パッチの当て方だけ知りたい方も居ると思うので、分けて書いておきます。 主に明陽君と喰ヶ島君√に進行不能バグがあるっ...

 

※私はwindows版でプレイしているので、mac版の方は分からなかったらごめんなさい<(_ _)>

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クラブ・スーサイドはどんな方におすすめか

あくまで個人の意見ですが、どんな方なら楽しめると思うか語りたいと思います。

  • 死ネタ・暴力&流血・精神的にくる表現が平気な方
  • シナリオが泣けるゲームをプレイしたい方
  • キャラに寄って恋愛色が薄めの乙女ゲーでもOKな方
  • ノベルゲームが好きな方

アンチロマンス乙女ゲーと言うだけあって、よくある乙女ゲーだと思ってプレイするとちょっと肩透かしかもしれません。

また、個人的には主人公である林檎ちゃんは大好きなんですが…心理描写内で毒を吐く事があるので、

そういったタイプの主人公が性格が悪く見えて苦手な方はご注意下さい。

 

ですが、刺さる人には刺さる…そんな素敵なゲームです。

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まとめ

正直、人を選ぶ内容であるとは思います。

また、精神的が沈んでいる方や、そういった思想に引っ張られやすい方には非推奨のゲームです。

ですが…1本のゲームとしては、良い意味で1000円前後のクオリティではない素敵な作品なので是非プレイして欲しいです。

 

スマホ版が出るらしいですが、PCアプデ追加版が居るらしいので、追加されたら其方の記事も書きたいなと思ってます。

全員クリアした感想も個人的に語りたいので、暇な時にでも見て頂ければ幸いです。

それではっ!