ドッヂボールは投げるより避ける方が得意でした。
私は家族や先生からよく言われた言葉があります。それは…
「嫌なことから逃げるな!逃げ癖がつくぞ。」
…まぁ確かに言いたい事は分かります。
子供や教え子には困難に立ち向かう強い子になって欲しいでしょうから。
ですが、逃げる=悪い事ではありません。
寧ろ嫌なことから逃げなかった結果、良くない方向に行ってしまう事の方が多いです。
では、何故嫌な事からは逃げた方が良いと思うのか、何故そう思うのかをこれから語りたいと思います。
「嫌な事からすぐ逃げてしまう、弱虫な自分が嫌い!」と思っている人や
「子供が嫌な事から逃げて困ってる…。」という親御さんにも読んで欲しい記事です!
逃げ方を知らない=転び方を知らないのと同じ!
小さい頃、例えば転んだら、大声で泣いて親に起こして貰ったり、膝を怪我したら
水で洗って消毒したり治療しましたよね?
成長すれば、転ぶ前に手をついて受け身を取ったり、転ばない様に無暗に走ったりしなかったと思います。
小さな頃はそのような対策が簡単に出来たのに、成長して学生 or 社会人になると、周りから「逃げちゃダメ!と」教えられます。
そんな環境の中で年を重ねると、逃げる=悪い事だという思考が根付いて、
段々トラブルに直面した際の対処法が「批判やトラブルを受け入れる」一択になってしまいます。
現代社会で言うならいじめやパワハラ、DVなどの相手から理不尽に加害された場合、加害者は冷静な対処法が思い浮かばない事が殆どです。
自分さえ我慢すれば良い、痛くて苦しくて辛くても自分の所為、耐えればいつか報われる…その考えは対処法ではありません。
ただ自分を傷つけるだけの現実逃避です。
心や体が凄く傷ついてとても痛くて苦しいのに、痛くないと無理に言い聞かせている状態です。
逃げない事は、勇敢な行動だと思う人が殆どだと思います。
ですが、自分の気持ちを無視して頑張る事はちっとも偉くありません。
私も就活中、「辛くても頑張らなきゃ…!」とか「素敵な大人にならなきゃ…!」と思いながら就職活動していました。
ですが、どうしても面接官に気に入れようと嘘が吐けなかったり、営業や事務など、どの業種にも興味がわきませんでした。
その結果…無理を重ねて自分に嘘を吐き続けて、最終的には心を病んで挑戦する事も怖くなり、他方も自分も信じられなくなりヒキニートになってしまいました。
でも、それってただ現状に流されているだけで、全然偉くも格好良くなんてないんですよね。
私はこうなってしまった一番の原因は、今思えば自分の頭で考えて生きていなかった事だと思っています。
もっと自分の気持ちに正直になって、そして行動すれば良かったな…と思います。
逃げたい感情は自分にとって何が一番幸せかを考える分岐点!
私の人生の中で何度も逃げたいと思った瞬間、それは何で逃げたいのか自分の心に耳を傾けるチャンスだったと私は思います。
中には「面倒くさいから逃げたい」という理由だけで逃げたい方もいるでしょう。
ですが、それだってもっと効率が良いやり方、自分に合ったやり方を模索したいという感情があるから逃げたいと思うんです。
決して悪い事ではありません。
世の中には「自分の考え通り動く=我儘」だと認識する方もいます。
もっと言うと「感情的は考えは悪!論理的に考える事が一番!」と思っている方も私の周りにいます。
気持ちは分かりますよ?論理的って響きがまずかっこいいですし、その言葉使うだけで冷静な自分演じられますからね?
ですが、論理的とかドヤ顔で言う奴に限って感情的に動いてる奴が殆どです。
だから色々言う奴等の言葉なんて気にしなくて大丈夫!誰かがあなたを否定しても、あなただけは自分の味方になってあげましょう。
嫌な事からは逃げて良いんです、でも好きな事や本当に自分がやりたいと思っている事にはしっかり耳を傾けてみて下さい。
生きる上で一番大事な事はあなたがどうしたいか、どんな自分でありたいかです。
逃げた先で見つける答えもある。
私は立ち向かった先より逃げた事で得られた経験の方が沢山あります。
沢山逃げた経験がこれから私がどう生きていたいを教えてくれたと言っても過言ではありません。
ヒキニート時代の私は一応は会社に応募書類を出してはいました、でも人と話すのが怖くなって早口になったり挙動不審な態度で面接は散々でした。
それからはずっとソシャゲやブラウザゲーでイベントを遊ぶか、読書をしながら過ごす日々でした。
今にして思うと、この時間勿体なかったなぁ(;^ω^)
その間に親にも心配や叱咤する言葉を色々言われましたが「私の苦しみなんて何も知らない癖に!もう放っておいて!」と逆に不愉快に思って何度も喧嘩をしました。
…当時は被害者意識バリバリだったんです。
ですが、ある日私が大好きな作品である十二国記を読んでいた時、とある台詞を読んで頭を雷に打たれた様な衝撃を味わいました。
本当に苦しかったらさ、人間ってのはそこから 抜け出すために必死になるんだよ。それをする気になれないってことはさ、ねえちゃん、実は抜け出したいと思うほど苦しくなかったんだよ。 死ぬ気になるほど辛くなかったんだよ。気持ちよく不幸に浸ってるやつに、同情するやつ なんかいないよ。だってみんな自分が生きるのに いっしょうけんめいなんだから。
十二国記 風の万里黎明の空より引用
これ…私じゃん。( ゚Д゚)
あぁ…今まで自分は不幸に浸ってただけなんだ、当時の私はそう思いました。
本当にこのままで良いの?…初めて自分の心に耳を傾けました。
答えは不安でいっぱいでしたが「いや、良くない。」でした。(当たり前だけど)
そして軽い運動を始めて体力を付けて、ちょっとずつ英語や資格の勉強を始めて私が本当にやりたい事が分かっていきました。
周りの言うとおりに動くだけで、何かをがむしゃらにする事が無かった私にとって、自分で決めて行動する今の生き方はとても楽しいです。
逃げていなかったら、世間体ばかり気にして、自分の心を傷つける選択ばかりして…今こうしてブログを書いていないと思います。
もしかすると、最悪…この世にいなかったかもしれません。
逃げて良かった…誰になんと思われようと、今は強く思います。
まとめ
逃げる事って悪い事だけではありません。無理して現状に苦しむより、自分合った場所を探しながら新しい事に挑戦した方が人生はもっと楽しくなります!
逃げる=悪い事ではなく、逃げる=自分の意思で選んだ、という認識が広まれば良いなと思います。
最後の方で引用した十二国記、近々新刊が出るそうです。何年振りだっけ
まだ見た事ないよって人とはシリーズ物なので巻数は多いですが、政治系やファンタジー系が好きな人にはおすすめの本なので是非読んでみて下さい!
それではっ。






